俺と男女の意識の差についての考察

以前書いた↓コレについて再び書いてみようかなと。
http://d.hatena.ne.jp/M_Trickster/20070720


前回の話のまとめ

食事に出かける男女が何処で何を食べようか相談する際に
女性が「なんでもいい」と言う理由として
「自分が食べたいなぁと思う物が高レベルでせめぎ合っていて到底決められないから
 自分の考えている候補の中で決めて欲しい」と考えている

それに対して男性が
「何でもいい=どうでもいい=じゃぁ適当に俺が食べたいと思った物を食いに行こう」
と判断するのが女性にとっては「許されないほど腹立たしい行為」になる



さて。

前回は短くまとめてオチをつけようという意図があったので深く掘り下げることはしなかったんですが
自分自身、あまり多いとはいえない友人・知人の中で

「自分の中で考えてることを 言ってもないのに他人が見抜いて 望む結果に導いてくれる」

こういう考え方で動いてる人はけっこう・割と・少数いたなぁと思い返したので
改めて色々と書いてみようと思います。



概してこういう考え方をしていると思われる人は、自分が知る限りでは女性に多かったです。
(自分が男性だからそういう風に接してきたのは女性が多かっただけで
 もし女性だったらそういう風に接してくる男性が多数いたのかもしれないけど)

そして、そういう人に共通するんじゃないかと思ったのは
「自分で決定・行動しようとしない」
「誰かが手に入れてるものを分けてもらおうとする」
という二つです。


そういう人と関わり、その人たちが

「判断を他人に任せ、行動させようとする」とき
「他人が持っている・手に入れようとしているものを分けてもらおうとする」とき

率直にその行動に疑問をはさんだり 時には叱責をしたりしたこともあります。
その時、返ってきたリアクションとしては大雑把に分けると三つあって

1:笑ってごまかす
2:怒り出す
3:びっくりする


細かく分類すると

1-1:あーやっぱダメか〜という風に笑ってごまかし、要求に対しては執着しない
1-2:笑ってごまかすが、要求が通らなかったことに怒り、場合によっては個人的に恨まれる

2-1:「貴方」は「私」のために考え・決断し・提供するのが当然でしょ!と怒り出す
2-2:「男性」は「女性」のために考え・決断し・提供するのが当然でしょ!と怒り出す

3-1:「自分の要求が通らなかった」ことにびっくりする
3-2:「相手が自分の要求を通さなかった」ことにびっくりする

と分けられました。これらリアクションについて順を追って分析していきます。



まず1-1の場合。これは、自分の立場の優位性を理解していて、
利用できるなら利用してみようと考えている確信犯的行動でしょう。

「私はこういう立場(女性・子供・年下etc)だから優遇してくれる場合もある」
こう認識しているんじゃないかなと思います。
だから、要求が拒絶されても「あぁこの人は自分を対等に扱っているんだ」と判断し
「自分の中で考えてることを 言ってもないのに他人が見抜いて 望む結果に導いてくれ」なかった時も
「その時、自分に対して優遇しようとしていた人はいなかったんだ」と判断し、それで終わる。

このタイプの割合は高くて、一度こちらが対等に扱う意思をハッキリさせると
以後はいい意味で気楽な関係が築けたことが多いです。

後日、このタイプの人に
「出会った当初にこういったことがあったけどあの時は何を考えていたの?」
と聞いた時、大変面白い答えを頂きました。

曰く「アレで優しくアレコレしてくれる人なら上手く利用できるし、
そういう人って女の子扱いしたいからそうしてるんだろうから別にいいじゃん」

うまく立ち回ってる&強いなぁと思うお答えでした。



1-2の場合は、拒絶する相手に直接非難・敵対することはないが
「私はこういう立場なのに優遇されなかった。この人は私より優位なのに!」
と考え、相手から対等に扱われようとしても、相手を対等と思えないのでしょう。

自分は強い存在になりたいが、現在の自分は弱い立場に立たざるを得ない。
だから上手く周りに受け入れられるように「弱い立場として振舞う」が
それを否定され、対等に扱われると「対等になりたいがなれない自分」と
向き合わなければならないから、葛藤する。


このタイプの人は今思えば、ですが「自分の立場に強い不満を持っている」ことが多く
具体的には「どんなにがんばっても男性には勝てない」「努力しても抗えないことがある」
こういう厭世観を持っていたように見えました。
(実際は「男性だから人生バリバリ自己決定!やりたいと思ったことは何でも出来る!」わきゃないし
 当然それはわかってるんでしょうが、割り切れない何かを抱えていたんでしょう)
当時は、どう関わって欲しいのかがわからず やきもきしていたような気がします。



2-1の場合は、個人対個人の関係から始まっていて
「私という個人は貴方という個人に大切に扱われるべき。だから苦労とか負担はそちらの役目でしょ?」
こう考えているのでしょう。

「自分の中で考えてることを 言ってもないのに他人が見抜いて 望む結果に導いてくれる」
このことに対しても、相手が望む結果を提供できなければそれは相手の努力不足だし
自分を大切に扱わない相手は自分が相手をする価値はないと判断する。

文字にするとなかなかに強烈ですが、このタイプは一番多く
自分自身も一時はそれに応えるのが男の役割なのだと思い込んでいた時期があります。
このタイプは、時間が経つにつれ1-1に変わっていくことが多いようで
どこまでも2-1という人を見たことはありません。
「苦労とか負担をまとめて処理してくれるスーパーマンがいるかも?」
この考えが幻想だと気が付くと1-1に変わっていくのでしょうか。



2-2の場合、個人対個人でこのリアクションをされたことはありませんでした。
集団でやってきて「男の癖に!」と非難する人たちが共通して持っていたのが
この認識だったのでしょう。
そのタイプは、一人づつ関わると1-1や1-2タイプだったことが多く
集団心理と数の暴力の相乗効果で派手に表にでてきただけかと思われます。



3-1の場合は、「その人が頭の中で考えてることを言ってもないのに」
周りの人たちが「見抜いて」何もしなくても「望む結果に導いてくれ」ていたのでしょう。

そういう状況に慣れていたため、判断を放棄したり、行動を任せたり
他人から何かを分けてもらおうとしたときに「それおかしいんじゃない?」と
拒絶されると「ビックリ=思考停止」してしまうんだと思います。

このタイプは、そのまま変化せず周りの人たちに導かれながら過ごしたり
自分で考えてアレコレ思考・行動したりするようになったりと分かれていくようです。
場合によっては、相手によって使い分ける1-1になることもあるようです。



最後の3-2の場合ですが、ほぼ3-1と同じなのですが、
3-1が不特定の人が対象なのに対して、3-2では個人と限定しています。

つまり、何故貴方は私が「頭の中で考えてることを見抜いて望む結果に導いて」もらおうとしているのに
「判断を」貴方「に任せ、行動させようとする」のに
「貴方が持っている・手に入れようとしているものを分けてもらおうとする」のに
望む結果を用意してくれないのか、と驚いているわけです。

タイプ的には3-1よりも2-1に近く、場合によってはびっくりした後に怒り出す3-2→2-1になることもあります。




さてさて。

長々と分析してみたわけですが、当然このタイプに当てはまらない場合もありますし
今日はこっちの反応、次の日は違う反応ということも有り得ますのであくまで参考までに。


最後に分析・記述していて気に掛かったことですが、他人に何かを期待するのは
(テレパシーのように自分の欲求を見抜いて世話してくれるとか要求したものをもらえるとか)
本人がそれを望んだからそうなったことは少なく、周りの人々がそうなるように
早い段階から働きかけた結果として「他人に何かやってもらう立場」に立たされたのではないかと思います。


人によっては、それを上手に利用する(1-1)
そういう役割を期待されることを拒絶しつつも跳ね返せない(1-2)
普通の周囲の人でさえこうなんだから特定個人(彼氏や旦那)はもっと強烈に違いない!と思い込む(2-1や3-2)
などなど反応はさまざまですが、多くの影響を受け、苦しんでいることも多いようです。


やはり、この辺りは「女の子扱いする」ことを当たり前と思っている男性が多いのが原因なんでしょう。
(みんながみんなそういうわけでは勿論ありませんが、そう思うと男性にも色々都合がいいので)
じゃぁ男性はいいとこ取りなのか!?といえばそうでもないんですが。


その辺りはまた後日、機会があれば。